住まいと健康

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高断熱住宅の性能を十分に活かす住まい方の秘訣に迫る③ 国交省協力のガイドが示す4つの視点から ~家の空気を快適に保つ方法編~

きれいな空気を吸うと気分が良くなるものです。

近年では感染症対策の観点からも、家の中の空気を新鮮に保つことの重要性が盛んに指摘されています。

2003年7月の改正建築基準法の施行により、これ以降に建てられた全ての建築物は、原則として24時間換気設備(機械換気設備)の設置が義務付けられ、室内の空気をきれいに保つために、住宅全体の「計画的な換気」を考えた家づくりが行われています。

では、断熱性能に優れた住宅が、家の中の温度差を小さくしてヒートショックなどの健康への影響を低減させながら、空気をきれいに保つ上で何がポイントとなるのでしょうか。

国土交通省が編集協力した「省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅を住みこなす住まい方ガイド」(2024年3月、発行:一般社団法人 環境共生住宅推進協議会、以下「住まい方ガイド」)が挙げる3番目の視点

「断熱性が高い住宅では空間をつなげて気持ち良い空気を家中に」

に沿って見ていきましょう。

省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅を住みこなす住まい方ガイド

家全体を快適に保つ暖冷房のポイント

「住まい方ガイド」では、室間の温度差を小さくして家全体を快適に保つためのポイントを紹介しています。

●各室の内部ドア等を開けて家中を暖冷房しよう

断熱性能の高い住宅は、少ない台数のエアコンで家全体を暖めたり冷やしたりして快適な室温を保つように計画されている場合があります。

これを効果的に行うために、各室のドアや扉、欄間などをできるだけ開けて、家全体をひとつながりの空間にすることで、家中に暖気・冷気が行き渡り、室間の温度差を小さくすることができるとしています。

●サーキュレーターなどの併用で室間の温度差を小さく

冬場に部屋間のドアや扉を開けても家全体に暖気が行き渡らない場合は、サーキュレーターで空気をかき混ぜたり、局所的に小さな暖房器具を併用したりすることで、室間の温度差を小さくする方法が紹介されています。

サーキュレーターを使用する場合、「エアコンの対角線上の部屋の隅に置き、真上の向きに設定する」ことが勧められています。人に風を当てることなく、部屋の上下の温度ムラをなくして足元まで暖かくすることができるためです。

また、夏に有効なのは扇風機やサーキュレーターの併用。サーキュレーターはエアコンと同じ風向きにすることで、室内の下部にたまった冷気を循環させることができます。

暖気・冷気を家全体に行き渡らせることができれば、暖冷房の設定温度を控えめにしても快適な温熱環境の実現につながるため、暖冷房エネルギーを低減させることができます。

室内の空気をきれいに保つには

冒頭で紹介したように、約20年前から住宅を含む全ての建築物で24時間換気設備の設置が義務化されています。

「住まい方ガイド」は、24時間換気設備を常時運転させ、冬場でも室内の空気を新鮮に保つよう呼びかけています。

24時間換気設備が義務化されたきっかけはシックハウス症候群対策ですが、近年では新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症対策の面でも、改めて換気の重要性が強調されています。

そもそも、換気をしっかり行うことによって室内の空気やホコリの滞留を回避し、カビやダニの発生を抑え、生活臭や空気の汚れを改善して、健康で快適な室内環境を保つことができます。

ただ、寒い冬の換気に抵抗感を覚えることもあるでしょう。

しかし、「住まい方ガイド」でも示されている通り、外気を室内の温度に近づけた状態で取り入れる「熱交換機能」を備えた換気設備の設置により、快適性を損なうことなく空気を新鮮に保つことができます。

換気効果を維持する鍵は定期的なメンテナンス

気を効果的に行うには、設備のメンテナンスが欠かせません。

新鮮な外気を取り入れる給気口と、汚れた室内の空気を排出する排気口の各フィルターが汚れて目詰まりを起こすと、空気の入れ替えが正常に行われず、換気の効果が低下してしまいます。 フィルターを定期的にお手入れするなど、メンテナンスをしっかりとして、住まいの空気を快適に保ちたいですね。

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※ 試験での効果であり、実使用空間での実証結果ではありません。住宅の規模や熱環境、エアロテックの運転状況や使い方によって効果は異なります。全てのウイルス、菌に効果が認められたものではありません。