住まいと健康

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高断熱住宅の性能を十分に活かす住まい方の秘訣に迫る② 国交省協力のガイドが示す4つの視点から ~暖冷房エネルギー編~

本格的な冬の到来とともに、暖房のぬくもりが心地良さを与えてくれます。
その一方で、ここ数年のエネルギー価格高騰などもあり、効率的な暖房設備の使い方が気になるところです。

断熱性能の高い住宅は、少ない暖冷房エネルギーでも快適な暮らしの実現を可能にしてくれます。

国土交通省が編集協力した省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅を住みこなす住まい方ガイド」(2024年3月、発行:一般社団法人 環境共生住宅推進協議会、以下「住まい方ガイド」)では、高性能な住宅を住みこなすために必要な4つの視点の2番目に、

「暖冷房機器を適切に運転することで少ない暖冷房エネルギーでも快適に」

を掲げています。

具体的にどうすれば良いのか見ていきましょう。

冬・夏ともに在宅時は暖冷房設備の風量「自動」で「連続」運転を

エアコンは設定した温度に達するまでに電力を最も消費します。
「住まい方ガイド」は、効率よく運転するために次のポイントを挙げています。

いったん強めの風量で設定温度まで到達させる
その後「自動」運転にする

暖房、冷房ともに在宅時は「連続」運転を基本とし、30分程度の外出であれば暖冷房をつけたままでいた方が省エネになります。

また、床暖房を設置している高断熱住宅では、エアコンとの併用でエネルギー効率よく足もとを暖めることができます。

エアコン併用で床暖房を「セーフモード」で運転した場合、床暖房単独で暖めるより暖房エネルギーを10%削減できるとのデータも紹介されています。

断熱性能の高い住宅ではエアコンの設定温度は控えめに

断熱性能が高い住宅は、床や壁、天井の表面温度が受ける外気温の影響が小さくなります。つまり、これらの表面温度は、暑い夏でも高くなりにくく、寒い冬でも低くなりにくいのです。

そのため、エアコンの設定温度を夏はやや高め、冬はやや低めに設定しても、快適な室温を保つことができ、省エネにも効果があるとされています。

暖冷房機器の定期的なメンテナンスで効率を向上

エアコンのフィルターが汚れると、能力の低下や消費電力の増加、本体寿命の短縮につながってしまいます。

「住まい方ガイド」は、2週間に1度の定期的なフィルター清掃を呼び掛けています。

また、室外機の設置環境も重要です。

室外機の空気の吸い込み口や吹き出し口をふさぐように物を置くと、エアコンの冷房効率が大きく低下する原因になるほか、周囲にホコリや落ち葉などが溜まると熱交換効率が下がり消費電力の増加につながりかねません。

夏の暑さも大敵。室外機に夏の厳しい直射日光が当たると冷房効率が悪くなります。室外機の近くに、空気の流れをさえぎらないように注意して「よしず」などを立てかけて影をつくることも効果的です。

乾燥が気になる冬場は適度な加湿を

断熱性能の高い住宅は暖かさを保ちやすい一方で、相対湿度(※)が下がり乾燥を感じやすくなると言われているため、乾燥が気になる場合は室内の湿度を適切に保つ工夫が必要です。

※健康に過ごせる相対湿度は40~60%とされています

「住まい方ガイド」が紹介しているのは以下の方法です。

・洗濯物の部屋干し
・加湿器または空気清浄機の使用
・観葉植物や水槽の設置
・絞った濡れ雑巾での拭き掃除

ただし、過度な加湿は禁物。気密性の高い住宅は加湿した空気も保ちやすいため、過度な加湿は室内に結露やカビを発生させる原因になりかねません。

夏場は湿度に注意を

湿度が高い夏場は、室内に外気を入れないことや洗濯物の部屋干しをしない、入浴や調理の際の換気をしっかりして湿気を外に排出することなどに気を付けることが大切です。

これらの対策は、室内の快適性を向上させ、冷房エネルギーを低減させることにつながります。

温度調節や調湿で空気を健康・快適に保つ

北洲ハウジングでは、暖冷房と24時間換気で家全体を快適に保つ全館空調「エアロテック」をご提案しています。

エアロテックは部屋ごとの温度設定が可能な全館空調システムで、家族一人ひとりが快適な温度で過ごすことができます。

また、高い調湿効果の建材、例えば「エコナウォール」や「シラスリフレ」といった内装材を取り入れるなど、健康で快適な住まいの環境づくりに取り組んでいます。

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