世界有数の長寿国として知られる日本。
しかし、健康で元気に暮らせる期間「健康寿命」はそれほど長くない。
今回は、最近注目されている「健康寿命」をキーワードに、
「長寿大国ニッポン」の本当の姿を明らかにしていく。
「平均寿命」と違う!?今話題の「健康寿命」とは?
「健康寿命」とは、2000年にWHO(世界保健機構)が提唱した概念で、
「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されている。
つまり、平均寿命と健康寿命との差は、「不健康な期間」を意味することになるのだ。
「平均寿命」は世界トップクラス!でも「健康寿命」は?
日本の「平均寿命」は延び続け、世界でもトップクラス。
さらに“人生80年”どころか、女性は“人生90年”に手が届こうとしている。
しかし一方で下のグラフを見てみると、「健康寿命」は男性で約9年、女性で約12年、
「平均寿命」よりも短いことが分かる。
つまり、日本では平均で10年近くも「不健康な期間」があるということだ。
では、他の先進国ではどうなっているのか?
下のグラフを見てみると、「平均寿命」から「健康寿命」を引いた
いわゆる「不健康な期間」は日本がまさかの第1位。
世界有数の長寿国だが、「不健康な期間」も長い国。
これが「長寿大国ニッポン」の真実なのだ。
大切なのは長生きすることではなく、「ピンピンコロリ」!
私たちは「平均寿命」の世界ランキングを見て「日本は長生きの国」と思いがちだが、
そこには「不健康な期間」も含まれているという真実。
まずは「長寿大国ニッポン」の現実を知り、
「いかに長生きするか」ではなく、「いかに元気に長生きするか」を考えてみよう。
ピンピンと健康に暮らし、コロリと天寿を全うする。
そんな「ピンピンコロリ」が、あなたの理想の生き方かもしれないのだ。
次回は、今回キーワードにあがった「健康寿命」についてさらに掘り下げて、
「健康寿命」を縮めてしまう「不健康な期間」の原因に迫る予定。