前回は「SDGs(エスディージーズ)とは?」と題して、SDGsの紹介と日本における認知度の高まりについて触れた。
今回は「暖かい家」と「SDGs」との関係について具体的に取り上げてみたい。
SDGsの達成に貢献できる「暖かく健康的な住まい」。
暖かい住まいの重要性についてはこれまでも多くの先生方の研究を紹介させてもらっているが、その「暖かい住まい」づくりも、SDGsの達成には大きく寄与することになる。
SDGsには17の目標があるが、そのうちの一つに、No.3「すべての人に健康と福祉を」というものがある。“あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する”という姿がゴールとして掲げられているのだ。
少し詳しく中を見ていくと、その具体的な指標の一つとして「心血管疾患、癌、糖尿病、又は慢性の呼吸器系疾患の死亡率」が挙げられている。
これまでの記事でも取り上げてきたが、暖かく温度差の少ない住まいがヒートショックを予防し、心疾患のリスクを大きく軽減することはすでに多くの研究で実証されている。
住む人の身体の健康、心の健康を支え、健康寿命を延伸する「暖かな住まい」づくりは、まさにSDGsゴール3を達成するための重要な取組みの一つと位置づけることができる。
地球環境保護の面でも「暖かな住まい」が果たす大きな役割。
SDGsには「温暖化・気候変動」という大きなテーマに関する具体的な目標もある。
“気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる” ことを掲げた、ゴールNo.13「気候変動に具体的な対策を」がそれである。
「暖かい住まい」の数あるメリットのうちの一つが、エネルギー消費量の少なさだろう。
いくら暖かな住まいが健康にとって重要だといっても、断熱性能の低い住まいで暖かな環境を維持しようとすれば、あらゆる部屋で熱源をフル活用して家を温めることになる。
エネルギー消費量は相当大きくなるだろう。
地球温暖化が叫ばれて久しい今、少ない熱源で家中が暖かい住まい、そしてそんな住まいづくりは、エネルギー消費量を抑えることに直結し、地球環境保護を具体的に推進する取組みとなる。
暖かい家づくりは、SDGsのNo.13「気候変動に具体的な対策を」達成の大きな手段になるのだ。
今や日本でもSDGs達成への貢献を宣言している多くの企業・団体がある。
様々な業種の違いこそあれ、地球規模の大きな目標に向かって事業を推し進めている企業・団体は、その歩みに誇りと力強さが感じられる。
住宅関連に関わらず、何か気になっている企業があれば、「その会社がSDGsを宣言しているかどうか」という観点も、これからは重要なチェックポイントの一つになってくるのかもしれない。
※株式会社北洲は、SDGs達成に取り組む企業として、外務省のHPに紹介されています。
・外務省ホームページ → 外務省HP SDGs「取組み事例」
・北洲の取組み → 北洲のSDGs